先日「お坊さん便」を利用して四十九日と納骨式を無事終えることができました。
賛否両論・批判も耳にする「お坊さん便」を初めて使うにあたって正直不安もありましたが、結果的には何一つ問題なく法事を終えることができました。
今回はこの「お坊さん便」体験談と自分なりの考えを書いてみました。
お坊さん便の口コミ・評判が気になる方の参考になれば幸いです。
お坊さん便を選んだ理由
法事法要にもいろんなやり方・考え方があると思いますが、一般的には菩提寺のお坊さんに読経してもらい先祖を供養するという形が昔から一般的だったのではないでしょうか。
うちも、私が子供の頃はどこかのお寺の檀家だったと思います。
しかし、そのうち親の仕事の関係で転勤したり県外に家を建てたり、また自分も大学で都会に出てそのまま就職という流れになり、いつのまにか家と菩提寺の付き合いはなくなっていました。
父親が県外に家を建ててお墓も町営墓苑に移しましたので、その時に離檀したと思います。
いわば家庭の事情によって菩提寺と疎遠になり、結果それまでお付き合いのあった菩提寺から離檀せざるを得なかったとも言えるでしょう。
しかしそうなると身内親戚が亡くなった時に葬式やお経、戒名を授かるお寺さんが無いんですよね。
法要を頼める・相談できるお寺さんが無いと、こういう時に困ります。
そこで株式会社みれんびが展開するサービスの一つ「お坊さん便」を利用して四十九日と納骨法要を同時に行うことにしました。
どうしてもインターネットでお坊さんを呼ぶことに批判的な人は例えば、家の近くのお寺に相談するという選択もあるでしょう。
では、具体的にどうやって家の近くの宗派のお寺さんを見つけるのか?
いくつか方法はあると思いますが、実はネットで検索することもできます。
例えば家の近所の真言宗のお寺を検索するならGoogleの検索窓に「真言宗 町名」で検索するとよいでしょう。
しかし、全く付き合いのないお寺さんに法要の相談に行くのはちょっと敷居が高いと思いませんか?
お布施もいくら払えばいいかわかりませんし、今後の付き合いが必要になってくるかもしれません。
改めて菩提寺を探している人(家)にとっては、このように直接お寺に相談に行くのもよいかもしれません。
が、檀家になるつもりはないのに法要だけをお願いしにお寺へは行きにくいものです。
その点、「お坊さん便」ならお寺さんと一度切りのお付き合いが可能です。
通販サイトアマゾンのウェブサイトからも手配することもできます。
ネットでお坊さんを呼ぶことに対して賛否両論あるようですが、実際に利用した私からすれば非常に便利で手軽にお坊さんを呼べるサービスだと思いました。
つまり、昔のようにお寺と家とのつながり(縁)が薄くなってしまった現代社会が「お坊さん便」というサービスの需要につながっているのだと思います。
寺院の存在とは
その昔、お寺と家はもっと親密な関係でしたし、寺院は今よりも”人が集まる場所”でした。
寺子屋という言葉を聞いたことがあると思いますが、江戸時代には庶民に読み書きなどの初等教育を施したのも寺院でした。
今でも”駆け込み寺”という言葉がありますが、かつては困った事があった時に相談に行くのも寺院でした。
今の”お寺”と言えば「葬儀・法事をするところ」と思っている人も多いかもしれません。
しかし本来、お寺は人々の暮らしの中で最も身近な存在だったと言えます。
お坊さん便の利用法と感想
今回法要をするにあたって初めて利用した「お坊さん便」について感想なども書いておきたいと思います。
「お坊さん便」のウェブサイトからも直接申し込めますが、何となく不安な気持ちもあり、電話で依頼しました。
法要を行う日時や場所(住所)・故人の命日や俗名などを法事に必要な事項をいくつか聞かれますので、これからお坊さん便を利用する人は電話で申し込む前に予め情報をまとめておくと良いでしょう。
この際、細かい希望などがあれば伝えておきましょう。
私は仮位牌の引き取り(焚き上げ供養)をしてほしい旨を伝えました。
数日後に「手配報告書」というのが送られてきました。
「手配報告書」には手配できたお寺さん、住職の方の情報が記載されています。
さらに数日後に坊さんから直接確認の電話がありました。
その時はお互いの挨拶と法要日時と納骨場所の再確認をしました。
お坊さんが「当日が雨でも納骨法要を行いますか?」と聞かれたので「雨でもお願いします。」と答えました。
屋外の墓苑での法要でしたので天気が心配でしたが、当日はよく晴れました。
お坊さんとも会えて、法要は予定通り始まりました。
読経の後には法話もして下さいました。
納骨式の法要に要した時間はだいたい30分くらいだったと思います。
最後にお布施をお坊さんに直接渡しました。
このように法事を行った場合、一般的にお寺さんに払うお金には”お布施”以外にも”お車代””お膳代”などがあり、それぞれ分けて用意します。
お坊さんに「いくら包めば(払えば)よいのか?」相場がわからない人も多いと思いますが、お坊さん便の場合は全て込みの定額制なのが良いと思います。
そういう意味でも安心してお坊さんを呼ぶことができます。
最後に感想まとめになりますが、
「お坊さん便」を利用したことで檀家ではなくてもちゃんとした供養ができたと思っています。
お坊さん便はどんな法事で使える?
私が今回読経をお願いしたのは四十九日と納骨法要でした。
これ以外にも葬儀はもちろん、戒名を授かることもできます。
初七日、お盆、一周忌、三周忌といった法要にもお坊さんを呼ぶことができます。
宗派も幅広く対応しています。
真言宗・浄土真宗・浄土宗・日蓮宗・臨済宗・天台宗など、自分の家の宗派を指定できます。
お布施は安い?高い?
お坊さん便では僧侶さまに支払う料金(お布施)は定額制です。
つまり、申し込む時点で料金が決まっています。
その金額が一般のお布施額の相場と比べて安いか?高いか?はわかりませんが、予め料金がきまっているところがこのサービスの大きな特徴といえるでしょう。
最初から金額に納得してサービスを利用する(お坊さんを呼ぶ)ので安心です。
特に戒名を授かる場合は宗派やランクによっては数十万円から百万円以上というのも珍しくありません。
こちらが思っていた金額と大きな差があるとあわててしまいますよね。
値段が高い安いよりも、安心して頼めるかどうかも重要なポイントだと思います。
仏壇や宗派について
今回の法要をきっかけに、宗派や仏壇について本を買ったりネットで調べたりしました。
今までほとんど気にしなかった事だけに、調べてみると自分の無知さが恥ずかしくなってしまいました。
例えば仏教にはいくつかの宗派があり、通常お寺さんはそのうちどこかの宗派に属しています。
宗派とは例えば真言宗・浄土真宗・浄土宗・日蓮宗・臨済宗・天台宗などがあります。
宗派によってご本尊が違うし、法事のしきたりや作法なんかも違ってきます。
そうなると仏壇の祀り方も宗派ごとに正しい祀り方というのが存在します。
仏壇はいつ買う?
仏壇が家に既にあるお宅もあると思いますが、まだ無いご家庭もあると思います。
「仏壇は身内の誰かが無くなってから買う物」
と勝手に思っていました。
家には仏壇はありません。
「仏壇っていつ買うんだろう?」
と思うと同時に仏壇を置く意味について調べてみました。
その結果仏壇は”家の中のお寺”であり”心のよりどころ”だということがわかりました。
そして何より”本尊を祀る”場所なのです。
恥ずかしながら私は
仏壇は位牌を置くところ
と思っていたのですが、あくまで主客はご本尊なんですね。
例えば真言宗なら大日如来がご本尊です。
では、なぜ仏壇に位牌を置く人が多いのでしょうか?
それは故人への仏様のご加護を願って安置するのだそうです。
宗派について知ろうとするととても奥が深い世界ですので、ちょっと本を読んだり調べただけでは表面的なことしか理解できないでしょう。
少しずつでも宗派の理解を深め、できる範囲内で先祖を供養していくことが大切だと思いました。